エアコン工事でよくあるガス漏れトラブルとその防止策

エアコン工事を行う上で、最も気をつけなければならないのが「ガス漏れ」です。ガス漏れが発生すると、エアコンの冷暖房能力が低下し、お客様からのクレームにつながります。それだけでなく、追加の修理やガス補充の手間がかかり、業者としても余計なコストが発生します。

特に、新規設置や交換工事において施工ミスによるガス漏れが発生すると、すぐにエアコンが効かなくなるため、クレームになる可能性が高くなります。一方で、時間が経過してから発生するケースもあり、施工時には問題がなかったのに、数ヶ月後・数年後に冷媒ガスが漏れてしまうということもあります。

今回は、エアコンのガス漏れが発生する主な原因と、それを防ぐために施工業者が注意すべきポイントについて詳しく解説していきます。


ガス漏れの主な原因 – 施工ミスが最も多い?

ガス漏れは、施工時のミスが原因となることが多いですが、それ以外にもさまざまな要因が関係しています。代表的な原因を見ていきましょう。

1. フレア接続の不良

エアコンの配管を接続する際にフレア加工を行いますが、これが適切でないとガス漏れの原因になります。特に、以下のようなミスが多く見られます。

  • フレア加工が不十分 … 加工時にバリが出ていたり、均一でないフレアが作られていると密閉性が損なわれます。
  • ナットの締め付け不足 … 緩すぎると当然ガス漏れしますが、逆に強く締めすぎるとフレア部分が変形し、密閉性がなくなります。
  • フレア面の汚れや傷 … 接続前にフレア面を確認し、傷やゴミがないかチェックすることが重要です。

フレア接続を正しく行うことで、ガス漏れリスクを大幅に減らすことができます。


2. 配管の取り扱いミス

エアコンの冷媒配管は、柔らかい銅管が使われています。そのため、施工中に配管を曲げたり、擦ったりすることで、傷がついてしまうことがあります。

施工時に注意すべきポイント

  • 配管を曲げる際に無理な力を加えない(パイプベンダーを使用する)
  • 施工前後で配管の表面に傷や亀裂がないかチェックする
  • 配管を壁や床に直接擦らないように注意する

施工前に傷がないかを入念に確認し、適切に配管を取り扱うことが、ガス漏れを防ぐ上で非常に重要です。


3. 真空引きの不備

施工後に配管内部の空気や水分をしっかりと除去する「真空引き」は、エアコンの性能を維持するために不可欠な作業です。しかし、この作業が不十分だと以下のようなトラブルが発生します。

  • 配管内に空気が残り、ガスが漏れやすくなる
  • 内部に水分が残ることで、腐食や詰まりの原因になる
  • エアコンの冷暖房効率が悪化し、故障の原因になる

必ず真空ポンプを使用し、十分な時間(15分〜30分程度)かけて真空引きを行いましょう。適切に作業を行わないと、数年後にガス漏れが発生する可能性が高くなります。


4. 配管の溶接不良

業務用エアコンや、大型住宅での工事では、配管の延長や修理のために溶接(ロウ付け)が必要になることがあります。この溶接作業にミスがあると、ガス漏れの原因となります。

溶接不良が起こる原因

  • 温度管理が適切でないため、ロウが均一に流れず隙間ができる
  • 配管内部の汚れを除去せずに溶接を行う
  • 溶接後のチェックを怠る

溶接作業は熟練した技術が必要なため、施工前後の確認を徹底し、漏れチェックをしっかりと行うことが大切です。


5. 外的要因(振動・経年劣化)

施工時に問題がなくても、設置後に外的要因によってガス漏れが発生することがあります。特に注意すべきなのは以下のケースです。

  • 室外機の振動 … 室外機が振動し続けることで、配管や接続部が緩むことがあります。
  • 経年劣化 … 長期間使用することで、ゴムパッキンや接続部が劣化し、ガス漏れが発生します。
  • 外部環境の影響 … 雨風や紫外線によって配管が劣化し、小さな穴が開くことがあります。

定期的な点検を行うことで、こうしたガス漏れのリスクを減らすことができます。


ガス漏れを防ぐための対策まとめ

ガス漏れを防ぐためには、施工時の適切な作業が不可欠です。以下のポイントを徹底しましょう。

  1. フレア接続を正確に行い、トルクレンチで適切に締める
  2. 配管の取り扱いに注意し、傷や変形がないか確認する
  3. 真空引きを適切に行い、漏れチェックを確実に実施する
  4. 溶接作業では、温度管理と接続部の清掃を徹底する
  5. 外的要因によるガス漏れを防ぐため、定期点検を行う

施工後のチェックを怠らず、慎重に作業を進めることが、トラブルを未然に防ぐ最大のポイントです。


まとめ

エアコンのガス漏れは、施工ミスが主な原因であることが多いですが、配管の取り扱いや真空引きの精度、外的要因にも注意が必要です。

適切な施工を心がけることで、ガス漏れのリスクを最小限に抑えることができます。

特に、フレア接続や真空引きは、基本的な作業でありながらミスが発生しやすいポイントです。これらを確実に行うことで、エアコン工事の品質が大幅に向上し、顧客満足度も高まります。

施工業者としての信頼を確立するためにも、細部にこだわった施工を徹底し、ガス漏れのない確実な工事を提供していきましょう。


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